ジュニアに対するスキー練習法

北海道など雪国の子供は、小さい頃からスキーに慣れ親しみ、将来は、アルペン選手として活躍がしたい、させたい、と望んでいる子供や親御さんたちも多いと思います。

では、日ごろからどのような練習をすればよいのでしょうか。

小学校低~中学年までは、潜在能力を高めるために、最も大切な時期です。この時期の蓄積が、将来の「伸びしろ」を決定します。

まず第1は、「ポール練習は最小限に」です。それよりも重要なのはフリースキーです。いろんなタイプの斜面や雪質で数多くすべ、基本を身につけることでしょう。

特に、不整地、パウダー、ジャンプ、コブなどは有効と思います。

ポール練習は、小学校低学年では必要なく、中学年でもショートポールやブラシをほんの少しだけ。全滑走時間の1~2割程度で良いと思います。

必要なことは、どんな状況にも対応できる基本能力と、応用力を身につけることであり、型にはめることではありません。

細部にこだわりすぎると、全体のダイナミックさを失いかねません。ポール練習ばかり、ターン・フォームばかりを練習させると、子供の将来をつぶしかねません。

第2は、「勝ち負けにこだわらない」ことです。これは、子供をつぶす2大要因の1つです。

目先の勝利にこだわるあまり、付け刃的なテクニックだけを身につけるやり方は、子供の将来にとって最悪の選択です。

勝利にこだわりすぎる保護者やコーチは多いです。

その結果、必要な時期に必要な基本技術が身につかず、たとえ、国内でトップレベルになったとしても、世界の標準から比較すれば、大きく取り残されてしまう結果をもたらしかねません。

子供に勝利を要求しないでください。

子供の将来性を考えるのであれば、小学校低・中学年の時期に、ポール練習をせず、大会にも出ず、フリースキーをしていた方が、はるかに良い結果に結びつくと言うことです。

第3は、「スキーは、楽しく」です。

友人達といろいろなところを楽しく滑るのが一番です。

子供にとって辛いことは続きません。

仲間と共に、小さな試練を乗り越えることが、将来の大きな成長につながります。

スキーと共に子供は成長し、家族も併せて成長するのだと思います。

スキーは目的ではなく、その個人を高めるための手段であるべきだと思います。

相手を思いやれる、元気づけられる、優しい心を持った、約束をちゃんと守れる・・、そういう人間を作るのだという目的意識をもってスキーを楽しませることが、最良の方法だと思いますが、いかがでしょうか?

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